sandome

【対談インタビュー】中央大学 中島彰吾×小泉和也×古橋真来①―偉業への二度目の挑戦

Share on Facebook
LINEで送る

無冠に終わった昨季から一転、春と秋を制した中央大学。目指すのはもちろん3冠だ。2年前、今年同様2冠を達成したものの、インカレ優勝を逃し3冠達成はならなかった。成し遂げられなかった偉業への2度目の挑戦となる。
今季未だ無敗という強さを誇る中大。その中大を率いる中島彰吾主将、アシスタントキャプテンの小泉和也・古橋真来両選手に充実した今シーズンの戦い、中大での4年間や同期のエピソードなど、思うがままに語ってもらった。2回に分けて対談をお送りします。

取材日:2015年12月14日 
取材:Erina Hamada, Yu kumagai
編集:Yu Kumagai


慢心はない

―リーグ優勝から半月ほど経ちました。2冠を達成して、改めて今の気持ちはいかがですか

中島:昨年、全部(タイトルを)明治に獲られていたので、今年は始まる前から3冠を達成するのが目標でした。春の大会と秋のリーグ戦で優勝できて、今のところ順調に進んでいるので素直に嬉しい気持ちですが、それに満足してはいけないので、まだまだこれからインカレに向けてやってかなければいけないと思っています。
小泉:春と秋優勝できて良かったと思っていますが、今のままでは明治にまだ負ける可能性が多くあると思っています。そこを修正して、インカレではしっかり勝てるように練習に取り組んでいます。
古橋:2つ優勝できたことには満足していますが、個人的には全然結果が出ていません。自分は「インカレ男」でもありますし、インカレに向けてみんなで練習を頑張っているところなので、楽しみにしていてください(笑)

―インカレまで1ヶ月を切りましたが、今のチームの雰囲気は
中島:リフレッシュするところはしてやることはしっかりやっているので、良い状況だと思います。
小泉:秋リーグ優勝したからと言ってそこで満足せず、高いところを目指して一生懸命練習しているので、非常に良い状態だと思います。
古橋:今まで試合に出られていない選手が、この期間でインカレに出たいという気持ちがちょっと強くなったと感じています。チームが向上していると思いますね。

―全日本選手権を振り返って
中島:実業団と試合ができるチャンスもなかなかないので、どんどんチャレンジしていこうという大会でした。その中で通用した部分もあったと思いますが、特にフィジカルの面ではまだまだ劣っている面がありました。やっていて楽しかったですが課題も見つかって、負けたけど良かったと思います。
小泉:強いチームとできるということで、全日本はすごく楽しみにしていました。結構通用する部分もあると思っていたんですけど、全然通用しなくて…何失点したっけ?
古橋:和也、めちゃくちゃ失点したよね(笑)
小泉:出る度に失点してキルプレーも守れなくて。(相手が)うまいなと感じたのと、自分たちもこういうホッケーができればもっと楽に勝てると思ったので、そこで学んだことを少しでも身に着けられるように頑張っています。
古橋:クレインズの決定力と自分の決定力の差をすごく感じました。チャンスは多くありましたが、決めきれませんでした。

―今シーズンここまでを振り返って
中島:春は3月にまず合宿が始まり、帰ってからも試合や厳しい陸トレもあって、結果優勝することができました。オフシーズンも陸トレやウエイトトレーニングをしっかり行うことができたので、その積み重ねが秋リーグに生きてきたという感じですね。
小泉:毎年練習はつらかったですが、今年はキャプテン中心に今まで以上につらい練習が多かったです。そこをみんなで盛り上げて乗り切れたので結果につながったと思っています。ここまでは順調に来ていますけど、最後(インカレ)が獲れなかったら意味がないと思っているので、ここで気を抜かずに良いチームになれるように頑張りたいと思います。

―練習は大きく変えたのでしょうか
中島:(小泉、古橋の方を向いて)…そんなに変えたかな?
古橋:とりあえず走ったね(笑)
中島:陸トレのメニューはたぶん多くなりました。

古橋:オンとオフのメリハリがうまくできていました。秋リーグは2ヶ月くらい試合がありますが、その中でしっかり試合にむけて集中できたと思いますし、リードされた場面でも今年は追いつけるチームになりましたね。インカレは延長戦とかがあるので、そこまで考えて集中してプレーできたらたらいいなと思います。

IMG_0609
中島主将

 

一人ひとりが役割を理解しているという強み
―昨年無冠に終わったことで、今年はタイトルへの意識が強かったと思います。シーズンが始まる前の自信や心境はいかがでしたか
中島:昨年も優勝候補に挙げられていましたが、全部タイトルは獲れませんでした。自分たちの代で優勝するという気持ちは大きいですが、後輩に優勝を味わわせてあげたいという気持ちの方が大きかったですね。優勝を経験しているのは3、4年生しかいないので、1、2年生のためにも優勝という経験をさせて、上級生になったときの気持ちとか、僕たちのように「後輩のために」とかを思ってくれるようにしてあげたいという気持ちが強かったです。その気持ちをまず2つ味わわせてあげられたので良かったです。
小泉:昨年明治に最後負けてすごく悔しい思いをしたので、今シーズンは絶対負けたくない、どこのチームにも負けたくないという気持ちが強かったです。それで昨年のシーズンを色々と振り返ったりして、いま自分はどうすることがチームに貢献することなのかを考えて、できる限りのことは全部やってみようと努力はするようにしていました。チームも調子良く勝っていたので良かったです。勝てる自信がないというわけではないですが、いつ負けてもおかしくないと思って試合には臨んでいるので、相手がどこであろうと勝てるように毎回同じ気持ちで試合に臨むように努力しています。
古橋:昨年の自分たちの練習の質から見て今年のシーズンが始まった時、昨年の方が良かった感じがしたので「どうかな」というのはありました。明治と「2強」と言われていましたが、シーズンが始まって練習していく中で「今年はこれで勝てるのかな」というのが最初の気持ちでした。それがあったからここまで集中してこられたというか、4年生中心に引っ張れているというのはあると思います。

―チームに手応えを感じた時期はありましたか
古橋:今年はまだ負けていないので、手応えというよりは流れが良いというか…
小泉:悪い時でも、しっかり追いつける。
古橋:粘りあるというか。プレーしていて思うのは、どこのチームにも個性ある選手がいますが、中央はそこまで我を出す選手がいないので、ペナルティーの面でもわがままなプレーをする選手はいないですし、試合運びという面でもチーム全員が理解しあっていますね。

―その点が、選手自身が思うチームの強みでしょうか
古橋:そうですね。チーム力がなかったら勝てないと思います。
中島:真来が言った通り、試合に出ている一人ひとりが自分の役割を理解して、場面ごとのプレーをしっかり理解しています。例えば秋リーグだったら、僕たち1つ目は最初の方は調子が良くて結構点数を入れていましたが、その時は真来たち2つ目がしっかり失点を抑えてくれていました。自分たちも、という気持ちもあると思いますけど、役割を理解してやってくれたのがこの秋リーグで勝ち進められた理由の1つだと思います。個人個人がチームのためにという気持ちがあることが強みだと思います。
小泉:同じ点ですが、一人ひとりがチームのために何ができるかというのを分かっていて、それを自分のやりたいようにやるのではなくて、チームのためになることを一番に考えてプレーができているので、チームが良い方向に進んでいるのではないかと思います。

IMG_0607
DFの柱・小泉

 

「鬼」のキャプテン
―自分たちの代になって何か方針として決めたことはありますか
古橋:特にはないと思いますが…生活面だったら掃除とかですかね。ちょっと汚かったら掃除するとか。そういうことだけだよね?…キャプテンが変わったことくらい?(笑)
小泉:キャプテンがちょっと厳しくなったくらい?(笑)
古橋:「鬼の中島」と言われているので(笑)
中島:嘘つけ!(笑)
古橋:今まではちょっとバラエティーな練習もあったんですが、今年はそれがない。とりあえず練習が笑えないです。自分は陸トレが大好きなんですけども…
中島:嘘でしょ(笑)
古橋:トレーニングが大好きですけど、それまでの練習に慣れていた部分があるのでそんなやるのか!?と驚きました。今思えば良い練習になりましたし、それがこれから当たり前になってくればもっと中央は強くなると思うので、「鬼の中島」が良いきっかけになったかなと。そこが一番変わったところだと思います。
小泉:やっぱり「鬼の中島」がキャプテンになったことで、何事にも妥協が許されなくなって、常に全力というか。それは練習だけでなくて、私生活でもしっかりするようになりました。今まではウエイトトレーニングとかはやってない人はやっていませんでしたが、そういう点をしっかり管理するようになってきましたし、練習には今まで以上にしっかり取り組むようになってきたので、そこが違うのではと思います。
中島:練習の量などは、昨年から比べたら多くなったりしたと思います。陸トレをやる上で僕が考えていたのは、陸トレは体力や筋肉をつけるという目的もありますが、メンタルを強くしたかった。どんなにつらい状況になっても、「きついな」とか「走れるかな」だとかそういった気持ちになっても「頑張れ」と言って走らせる。そういったことがリンクでも生きると思います。2点ビハインドになったとしても「俺たちはいける」「俺たちはこれだけ練習をやってきたから」という自信を持ってもらいたくて、本当に厳しいトレーニングをやってきました。今年はビハインドになったとしても追い付けるチームになったので、そういう面で陸上トレーニングからで少しでも成果が出たかなと思っています。

―中島選手自身が今までそのような練習をされてきたのでしょうか
中島:やっていなかったら結果は出ないという考えがあります。例えば陸上トレーニングやウエイトを1週間さぼった後の試合は、結果が出なかったことが多かったです。やっていなかければ結果は出てこないという考えが自分の中であるので、個人もですが、チームとしてもやらなくてはいけないなと思ってやっていました。

―変わったことと言うと、今年は監督が交代しました
古橋:夏に氷上に入るまでの期間の練習を今までは選手でやっていましたが、それに監督が何回か付くことによって頑張れたかなと。試合に出たい選手だったら監督の前でアピールするので、良いアピールになりました(笑)。監督の前で「試合に出たいです!」みたいな感じで走ればチャンスをもらえる可能性があるので、特に自分はやっていました(笑)
小泉:江守さん(現総監督)もすごい監督でしたけど、練習とかには最近あまり顔を出していませんでした。しっかりと練習に付いてくれる八戸さんが監督になってチームも一層まとまることができましたし、ウエイトトレーニングとかにも顔を出してくれるようになったので、より一層練習に対する意識も上がりました。
古橋:試合に出たい!ってね(笑)
小泉:アピールするようになったので、それはすごく良かったと思っています。
中島:昨年から比べて八戸さんの立場というのはそこまで変わっていませんね。下手したらコーチから監督に肩書きが変わったくらいですけど、身近な存在なので何でも気軽に相談できたり話せる人なので、良い監督だなと思います。

IMG_0605
勝負所で力を発揮する古橋

 

「後輩があって自分たちも頑張れている」(古橋)
―秋は後輩選手の活躍も光りましたが、4年生から見ていかがでしたか
古橋:昨年は鈴木とセットを組んでいましたが、今年は一緒に組んでいないのでベンチから見る立場になりました。昨年も鈴木は活躍していましたけど比べてスピードも増しましたし、スコアリングのセンスも元々ありましたがそれが爆発したなと。鈴木はちょっとポジティブ過ぎるので、1点取ると何点でも取りたくなるんですよね、1試合5点とか。そういうところは頼もしいなと思うことがあります。笹渕は今年、大事なところで点数を取っていた印象があります。昨年まではあまり試合に出ていなかった選手ですが、今年はチームに欠かせない存在になりました。あとは、簑島・金子の2人にはすごく助けられています。越後(智哉=現・王子イーグルス)や小野田(拓人=現・王子イーグルス)、伊藤剛史(現・H.C.栃木日光アイスバックス)が抜けた穴をあの2人で補っています。簑島はフル代表に入っていますし、金子は1年から正キーパーで、周りからのプレッシャーもあると思いますが、関係ないくらい良いプレーをしています。後輩があって自分たちも頑張れているっていうのもあります。自分ももっと頑張らないといけないという意識になりました。

―鈴木選手は以前からポジティブなのでしょうか
古橋:自分の兄と健斗の兄さんが、中央で被っていたというのもあって健斗とは昔から仲が良かったんですよね。ここまでポジティブかというくらいで。試合で失敗したとしても次のプレーに切り替えられる能力がありますし、リードされていても特に、追いつけるという気持ちがとても強いんじゃないですかね。

IMG_7561得点王に輝いた鈴木。活躍の裏にはその性格が関係していた?

小泉:DFでは主力で活躍していた伊藤さんと、3つ目の柱となっていた小野寺さんが抜けて、そこを誰がカバーするかが今年はすごく大事になると思っていました。1年生がすぐに試合に出るということで、今まで出ていた選手や今年こそ出てやろうと思っていた選手も、練習にはしっかり取り組まないとだめだと思わされる。特に松浦は3つ目で柱のような役割をしていますし、笹渕も2つ目で活躍しています。(笹渕は)シュート練習とかを普段から一緒にしていますがすごく良いシュートを打てる選手なので、試合でもそれが出せるようになってきて成長していると思います。自分もうかうかしていたら、ポジションがなくなってしまうのではないかというほど後輩が育っていますね。試合に出ている選手も影響されて、出ているから手を抜けるというのではなくて、いつ自分のポジションを取られてもおかしくないというくらいの気持ち。やっぱり1つ目や2つ目で出たいですし、3つ目の選手もおそらく1つ目や2つ目で出たいと思っていると思いますし、チーム内で競争があると感じているので、そこで負けないためにしっかり練習しています。後輩も育っていますが、それに負けないように、先輩も頑張っていると思います。

IMG_2114上級生になって開花した笹渕

中島:笹渕を例にあげるなら、下級生の時は試合に出られるか出られないかくらいの選手でした。そういう選手が3年生になって試合に出られるようになることで、今試合に出られていない1、2年生たちも、自分たちもやれば出られるんだと思ってくれるというのが本当に良いことです。3、4年生になっても試合に出られなくて腐ってしまう、試合は別に出なくていいやと考えてしまう選手もいますが、上級生になってしっかり試合に出られるようになるということに、今の1、2年生たちは勇気もらっていると思います。まだまだ伸びるとは思いますが本当に成長して、戦力として活躍してくれているので良かったと思います。

後半へ続く

Share on Facebook
LINEで送る