中央大学GK金子将太朗インタビュー「だから中央は強い」

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ゴールを死守した守護神は歓喜というより、安堵に近い喜びに包まれていた。

関東大学リーグ戦連覇を成し遂げ、三冠に王手を懸けた中央大学。

GK金子将太朗は「誰が出ても勝てるチーム。だからこそ、誰一人欠けてはいけない」と話す。

金子が感じる中央の強さに迫った。

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試合終了とともに真っ先にGK金子の元に走ったキャプテン加藤

掴んだ二冠目

やっとという気持ちもあるんですけど、三冠を狙っているのでその意味では「やっと半分まで来た。あと一つ」という感じですね。ありがとうございます。

いつも試合前は寮でミーティングをしてから来るのですが、今日も「勝てば優勝。落とせない。気合い入れて行くぞ」と話して来て、チームの意識も勝ちに向かっていましたし、気持ちが入っていたと思います。

(ミーティングでは)特にそこまで詳しいことは話していないのですが、いつもと変わらずにというか。

自分たちは3ピリまで体力が持つのが売りで、明治は試合後半に落ちてくると思っていたので、1、2ピリ気を引き締めていこうという話はしていたと思います。

今はやっとリーグ戦が終わったなという感じです。ここまで夏しか負けていなかったので、いい意味でも悪い意味でも勝ち癖がついてしまっていて、そこは本当に気持ちを引き締めないといけないと思っています。

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気持ちで負けた東洋戦

東洋戦では2点先制したのに立て続けに2点決められ、2ピリで悪い流れを断ち切れなかったのが負けにつながってしまいました。東洋とは前半戦も引き分けていて、個人的に苦手意識があったのもあります。

隙を見せたらやられるとは分かっていたのですが、結果5失点という、ここ2年の最多失点をしてしまって。中央は2、3点差なら勝てるのですが、4、5点入れられるとその差を埋めるのは厳しいです。

東洋はこの試合に負ければ優勝はもちろん、全日本の出場権も失っていたわけで、逆に自分たちは置かれている状況からすれば、東洋ほど必死ではなかった。気持ちの差が結果に出てしまったのかと。「勝ち慣れ」が悪い意味で余裕となり、気持ちの緩みに繋がったと全員が自負したと思います。

試合後は色んな選手から「ごめんな」と声を掛けられましたが、全員が自分が悪かったと言っていました。

負けた後は泣いていたというより、まだ試合が残っていたので泣いていられなかったというか。それで終わっていたら泣いていたと思いますが、あと2回勝てば優勝というのが分かっていたので、泣いている暇はないと思いました。
でもかなり引きずっていました。引きずってはいたのですが、大丈夫でしたね。勝てばいいので。

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今大会のMVPに輝いたFW坂本

金子が考える中央の強さ

何だろう。でも1年を通して崩れないですよね。だからプレッシャーには強いんだと思います。
チーム力というのかな。1人が崩れても他がサポートできるチームだと思うので、そこは強さなのかなと思います。あとは昨年以上に仲のいいチームかなと。昨年ももちろん仲が良かったですが、今年はさらに学年の枠を超えて仲がいいと思います。

秘密っていうほどでもないですが、自分はどちらかというとシュートを打たれたほうがいい、というのはありますね。
どうやって伝えたらいいんでしょう。基本たぶんキーパーは振られるほうが嫌だと思うんですよ。動くし。ワンタイムとかでこられたほうが嫌ですね。

速いシュートは怖いです。あと、突っ込んでくる選手も怖いです。痛いのは嫌です。

今日は何回かポストに当たることもあってヒヤッとしたのですが、手が出たりとか、危ない場面はあまりなかったです。バックチェックとかDFも良かったし、そういう面で助けられたのかなと思います。

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明治の守りの要はDF松金と1年生GK磯部

金子が挙げる明治の弱点

中央と力の差を感じるのはDF力。攻撃面よりも、DF面で中央のほうが1対1で強い選手が多くて、明治は単発のシュートで終わってくれるので、失点も自然と少なくなっていると思います。

明治はキーパーがちょっとかわいそうな時があります。裕次郎(GK磯部)も攻撃的なキーパーなので、その面ではいいのかなと思うんですけど。たぶん自分が明治に行ったらもっと崩れると思います。裕次郎だから守っているんだろうなと思います。

裕次郎は肝が据わっていますよね。何でもできるというか。
自分は臆病なのでチャレンジなプレーはそんなにやっていないですが、自分と裕次郎は対照的なキーパーだと思います。

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中央は攻略できるか

なんというか、かなり選手層が厚いので、一人いなくなっても影響がないというか。誰が出ても勝てるチーム。だからこそ、誰一人欠けてはいけないというか。どうやったら倒せるのかな…。

とりあえずキーパーを崩したら勝ちじゃないですか。
東洋だって崩されて負けましたし。東洋vs明治の試合は次の試合がオフィシャルだったので見ていたのですが、あの時の明治は強かった。と思うけど、どちらかというと東洋がいつもの東洋ではなかった感じがします。
でもあれはキーパーが悪かったわけではないですよね。東洋のプレーができていなかったと思います。

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金子の勝負強さ

中学とかでは負けるチームにいたので、その点では駒澤(駒大苫小牧高)という勝つチーム、勝たなければいけないチームに行って、プレッシャーの中でやってきた経験が生きていると感じます。3年生の時はほとんど勝っていないので、その面では勝ちに貪欲だったというのはあります、本当に。勝たなきゃ、勝たなきゃで負けたりしていたので。

いつもと変わらず。今まで以上に練習して、まずは全日本です。昨年ボロボロにされたので、もうちょっといい試合ができるように。全日本の経験を糧にインカレに臨みたいです。

日光アイスバックスは知ってる選手も増えてきているチームなので、いいところを見せられるように頑張りたいです。インカレは地元苫小牧での開催で、友達も応援に来てくれると思うので、そこでもいいところを見せられるように頑張りたいです。

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長堀 笙乃

長堀 笙乃

元体育会明治大学スポーツ新聞部のアイスホッケー部担当。スポーツ報道をしたい。そのためにスポーツが強く、新聞部のある大学を選んだ生粋のスポーツ記者。この春大学を卒業し、現在は新人記者として修行中。休日はアイスホッケーの取材に走り回っている。