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大津晃介選手(明大)日本代表独占インタビュー

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11月5日から7日にかけて、アイスホッケー男子日本代表はラトビア・リエパヤで開催されたユーロアイスホッケーチャレンジに出場した。日本は初戦、世界ランク10位のラトビアに5―4と惜敗するも、続くイタリア、ベラルーシには完封負けを喫し、3戦全敗で大会を終えた。関東大学チームからはA代表3度目となる大津晃介(明大)が選出。世界と戦うなかで、何を感じ、何を思ったのか――。今後の日本代表を担っていくであろう大津が胸中を語った。(11月10日取材) 1447308481198 “一番はフィジカルの違い。そこをもっと上げなければならないと感じました”

長堀:「リーグ戦の最中でチームを一時離脱するにあたって、何かチームメンバーに伝えたことはありましたか」

大津:「特に具体的な形では伝えませんでしたが、大切なことは試合に勝つこと、チーム一丸となって一つのゴールに持っていくところだと思うので、まとまって頑張ってくれとは言いました」

 

長堀:「現地でチームの試合は観ていましたか」

大津:「Tokyo Icehockey Channelを通して試合を観させていただいたのですが、出だしの危ないなかで、正直大丈夫かな…とは思ったのですが、最後決めるところは決めてくれましたし、一番は勝つことが大切なのでしっかり勝ってくれて良かったなとは思います」

 

長堀:「では本題に。大会を振り返って、率直に何を感じましたか」

大津:「3試合とも一応出場はしましたが、大学での試合と比べたら3分の1、いや5分の1くらい、少ないなかでの出番でした。レベルとしては格段に上でしたし、日本のホッケーと何が違うかといえばすべて違うのですが、一番はフィジカルの違いですね。すごい差を感じましたし、あのレベルで自分の出場回数を増やすためにはそこをもっと上げなければならないと感じました」

 

長堀:「初戦ラトビア戦は惜しい結果でした」

大津:「試合の大半をベンチで見ていたわけですが、スコアリングチャンスをしっかり生かし切れていたし、少ないチャンスを先輩方が生かしていてさすがだなと思いました。グレッグ監督のシステムや方向性をみんながしっかり理解していて、見ていてすごいなと思いましたし、尊敬しました。そこを自分は目指さなければいけないと感じました」

 

長堀:「試合中はどんなことを意識していましたか」

大津:「スタッフに見られている自分のポイントとすれば、スピードのあるプレーをどれだけパックを持っているところ、持っていないところで、チームのシステム通りにホッケーできるかだと思いました。ガッツを持って体の大きい相手に立ち向かっていけるところだと思うので、そういった気持ちはずっと見せていけたかなと思います」

 

長堀:「グレッグ・トムソン監督から何か個人的に指摘されたところはありましたか」

大津:「リンクの上で自分はパックを持っていない時間のほうが多かったので、パックを持っていないときの動きのなかで、ポジションはこうしたほうがいいよと言われましたし、グレーゾーンでのプレーはもっとシンプルにやれと言われましたね」

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“次いけるかな次いけるかな、みたいなアクションはたくさんしていました”

長堀:「ここだけの話、正直もっと試合に出させて欲しい、という思いはありましたか」

大津:「そうですね、もうしょっちゅうありましたね。(笑)ベンチの一番端っこのほうで、いま自分に何ができるかを考えていましたし、とにかく一番にサポーターの声を出していました。でもちらちら監督やコーチの目を見ながら、次いけるかな次いけるかな、みたいなアクションはたくさんしていましたね。それがちょっとでもやる気の面でアピールになるかなと思いました」

 

長堀:「同じく大学チームから選出された関西大学の人見峻選手とは何か話しましたか」

大津:「同期は今回3人選ばれていて、クレインズの高木健太と3人で行動していました。人見に関しては、どちらかというと自分と性格は真逆なタイプで、思いは自分のなかに秘めているがプレーは熱い選手。自分は気持ちを表に出して声に出すタイプ。人見が横にいてちょこっとアドバイスしてくれるだけで、気持ちが楽になったり励みになったりはしましたね」

 

長堀:「やはり海外での試合は刺激がありますか」

大津:「18歳だったり、もっと小さい子が海外に出ていて、海外で経験を積んでいる選手が増えていると感じます。そういった選手が自ら自分の足で動いて、力をつけていることは素晴らしいことです。だからといって、日本にいる自分は日本のレベルのままでいいのかと言ったらそうではないと思う。大学リーグのなかでもレベルとか関係なく、自分も周りも切磋琢磨し戦いながら力をつけなければいけないと思います」

 “どれだけ自分を高められるか。代表での経験をどんどん生かしたい”

長堀:「今回の経験を今後どう生かしていきたいですか」

大津:「いま代表で主体となっている久慈さんだったり、豪さん、小原さん、西脇さんも、自分のように若い頃はチームの環境を知って、海外との戦い方を知って力をつけていったと思います。でもやっぱり自分は、まだ22歳とか若手とかではなくて、チームを引っ張っていけるくらいの選手にならなければいけないと思います。こうしてチャンスをもらって代表に参加させてもらえることは、今後日本を背負う選手になって欲しいという願いが、期待が、コーチ監督から込められて与えられていると思う。こうして日本に帰ってきて、大学リーグの仲間だったり、チームにどれだけ影響を与えて、意識づけをできるかが大切だと思います。まずは自分から代表のなかで色々経験して、色々見たので、どんどんそれを生かしたい。いまはフィジカル強化という目標ができたので、どれだけ自分を高められるか頑張っていきたいと思います」

長堀:「期待しています。ありがとうございました」

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「自分はチームで一番、大学ホッケー界で一番になる。日本代表として世界と戦うことが目標」。明治大学に入学して間もない頃、初めての取材で大津選手が放った言葉をいまでも忘れない。大学で体育会明大スポーツ新聞部に入部し、大津選手の取材をすること4年。大津選手は日本代表となり世界で勝負する選手になった。五輪出場から遠ざかっている男子日本代表を再生するには、大津選手をはじめとした、若い選手の力が必要だと強く思う。世界とのレベルの差こそあるが、いずれ数年後には世界と互角に戦う日本チームを見てみたい。その中心に大津選手はいると思うし、彼ならば未来を変えてくれると信じている。

次回の特集は、明治大学大津選手、大椋選手、永井選手3人の対談です。チームの現状や大学ラストイヤーに懸ける思い、それぞれの将来について熱く語ってもらいました。どうぞお楽しみに!

(取材聞き手・明治大学4年長堀笙乃)

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長堀 笙乃

長堀 笙乃

元体育会明治大学スポーツ新聞部のアイスホッケー部担当。スポーツ報道をしたい。そのためにスポーツが強く、新聞部のある大学を選んだ生粋のスポーツ記者。この春大学を卒業し、現在は新人記者として修行中。休日はアイスホッケーの取材に走り回っている。