明治大学FW松本昂大インタビュー 「死ぬ気で」

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勝者がいれば、敗者がいる。それが勝負の世界。

「本当にすみません。申し訳ないです」
目があった瞬間、明治大学FW松本昂大の口からこぼれた言葉。敗れた若武者の目は赤かった。

ゆっくりと、自分に言い聞かせるかのように語り始めた松本。

敗戦の悔しさはもちろんのこと、チームへの愛、キャプテン川村へ寄せる想い、そして優勝に懸ける飽くなき想いが溢れた。

松本は這い上がる。明治はよみがえる。そう確信した。

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勝てたと思います、今日の試合は。自分もチャンスがめちゃくちゃあったのですが外して、1セット目で3失点して。そうですね、はい。3失点したのは仕方ないですが、自分が3点入れるチャンスはあったので、自分が3点決めていれば4—3で勝っていました。悔しいです。ありがとうございました。

ここ一番で遠かった得点
シュートセンス、シュート力であったり。まず、敵に当てる時点でそうですし。
シュートセンスとシュート力と敵に当てないことというのが、たぶん練習から出てしまっているというか。練習でのシュートの適当さであったりとか、狙って打つという部分をもっと意識して練習からやらなければいけないですし、それは中央ができていること。悔しいとしか言えないです。

表彰式に並ぶ位置も自分はあえて一番後ろで、昨年と同じ位置に立ちました。春と同じ位置に、もう一度この悔しさを噛みしめないといけないと思って。もう東京での景色は見れないし、あとはインカレだけなので。インカレは絶対、真ん中に並びます。悔しい思いはしたくないです。

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GK磯部に寄り添った松本

(試合後)3失点ということをまず言われて。確かにそうですし、1点目は自分の失点で失点をしなければ勝てる試合でした。それだけですね。やっぱり失点をしたらキーパーが一番責任を感じると思うし、失点された原因が自分だったので(GK磯部の)そばにいたのは当たり前というか。チームメイトとして人間として最初にキーパーに声を掛けてあげたかったからです。

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キャプテン川村への想い

キャプテンとしてフォアチェックにがんがんいって、相手を怯(ひる)ませろという指示が出た時に、一番最初にいったのが一希さんでした。その後もチェックにいってくれて。それを援護できなかった自分もいて、何もできずに…。結局中央相手になると何もできないという部分で、もっと努力するところはあるし、今までやってきた努力が間違っていたと思います。

(昨日は)普通の生活というか、自分は早く寝てしまったので、あまり話せなかったですが、今日一希さんのお父さんがリンクに早めに来ていて話した時は「一希はまじで負けたくない。勝つから昂大頼むよ」と言われてこの結果だったので。申し訳ないですし、親が応援に来ている中で勝てなかったというのは自分の責任でもあると思います。インカレに向けて時間はないです。

幼稚園から今までずっとホッケーをしてきました。相木さんも今日言っていたのですが「このチームが一番好きだ。愛してる」という言葉にすごく共感できて。
なぜこのチームで優勝できないのかと疑問に思うくらい強いと思います。このチームで勝ちたいという想いが強いです。やっぱり。

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一希さんにはもちろん優勝をあげたいです。一緒の部屋で2年間お世話になって、高校でもお世話になりました。一希さんとは高校の時もずっと組んでいましたし、動きが分かるというか、一希さんのドライブであったりを生かすも殺すも自分に懸かっていて、突っ込んでくれた一希さんの後のパックを拾って、それを必ず決めてあげること。それが自分のやれることだと思っています。

今日キャッツさん(FW桂川)と一希さんと組ませてもらってすごいやりやすかったし、部屋の絆があると思うので。もう優勝しかないですね。一希さんに自分ができることは。

欲しいのは優勝だけ

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今日もいいところで決められなかったし自分はシュートセンスがゼロなので、もちろんハンドリングもやりますが、シュート力がキーパーに届いていないと点数が入らないので、具体的にはシュートセンスを上げシュート力を強くします。あとは守りの面でセンターなので、攻めばかりではなく、DFとの声の掛け合いであったり、体を張った守りであったり。自分がケガをしてもいいし、最悪骨を折ってもいいので、もっと体を張っていかなきゃいけないです。4年生と過ごす時間もないので、死ぬ気でやるしかないと思います。

今日の負けは負けなので、負けをしっかり受け入れて、インカレに向けて何が必要か、何をチャレンジするべきかをしっかり考えて。勝つしかないし、勝ちたいし、優勝したい。優勝するために明治に入ったので、優勝して校歌を歌います。

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長堀 笙乃

長堀 笙乃

元体育会明治大学スポーツ新聞部のアイスホッケー部担当。スポーツ報道をしたい。そのためにスポーツが強く、新聞部のある大学を選んだ生粋のスポーツ記者。この春大学を卒業し、現在は新人記者として修行中。休日はアイスホッケーの取材に走り回っている。