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【特集】新人監督のいま―第3弾・慶應義塾大学大西功監督―

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今季から、大西功監督と元王子イーグルス監督・山中武司ヘッドコーチがスタッフに就任し、新体制で戦いに臨んでいる慶應義塾大学。力のある選手も名を連ね、長年変動のない「5強」の構図を揺るがす最有力候補と言える。だが、1試合を残して8位に沈み、入れ替え戦行きが決定。苦しいシーズンとなっている。リーグ戦も終盤となった今、監督はどんな思いで過ごしているのか。

(取材日:11月15日 取材:Chie Yokoyama 編集:Yu kumagai)


順位よりも、「目の前の敵を倒す」

―就任時にチームの方向性として掲げたものはありますか
チームの方針としては「一戦必勝」。常に目の前の敵を倒す、目の前の敵に負けない、ということを掲げています。細かい目標や大きな目標を立てるよりも、とにかく“目の前の敵に勝つ”ということを目標に掲げて、3月から取り組んでいます。

―監督就任の経緯はどのようなものでしたか
前任の監督が10年近く監督をされていたので、世代交代で後継者を探していました。ヘッドコーチと監督を次の世代に交代するために人材を探していた中で、王子で監督をしていた山中さんと私が知り合いになったので、口説いて慶応に導いたという経緯があります。そこからじゃあ(私も)セットで、ということになり、監督を務めることになりました。

―就任後から取り組んでいることは
数値的な目標は5位ですけど、先ほども言ったように5位と言うより、目指すものは(常に)目の前の敵を倒すことです。(Div-1.Aの中でも)レベル的なものはいろいろあるので、上位チームに勝つ、負けるということを計算するよりも、とにかく勝つ。その結果として5位を目指そう、ということを1つの目線として持っているだけですね。今の実力からいったら5位も難しいのかもしれませんが、数値的な目標からいったら1つの目線として持っているのはいいと思っています。具体的な数値として5位と言うことを考えていますが、常に目標は目の前の相手を倒すことです。

1447980291214大西功監督(手前)

上位チームと戦える自信はある

―リーグ戦ここまでの戦いを振り返って
3月から取り組んできたな中、山中ヘッドコーチや他の新しいスタッフたちの中では、今年の学生たちはすごく成長しているな、頑張っているな、と言う実感があります。でもなかなかそれが結果に結びつかないことはスタッフの責任だと思っていますし、現役の学生たちに(勝利の)喜びや感動を与えられない、結果につなげられないということが、私はスタッフとして非常に苦しい思いです。そういう(勝利の)経験、成功体験をさせてあげられないということに辛い思いがあり、現状を変えてあげたい、成功体験を少しでもさせて、4年生を卒業させてあげたいと思っています。

―現時点で得ている手応えと課題は
手応えとしては一人一人が成長してきて、チームとしてもいい形になってきていることです。ただ、それが結果に出てきてないということが課題です。スキルは1、2ヶ月ですぐに伸びるものではないので、あとは気持ちやモチベーション。どう60分間やり通すか、精神面のスタミナがどこまで続くかというところです。そこは絶対に変えられるので、その点を中心に(選手とスタッフが)一緒になって60分間全力で戦っていきたい、そこが課題です。

―下位に沈んでいますが、今のチームの状況は
試合結果を見てもらうと分かると思いますが、1ピリは上位チーム相手でも接戦をしていますし、戦える自信はみんな持っていま。結果として最後は点差が開いたりしていますけど、選手たちは間違いなく上位チームとも五分五分でやれると思っています。そういうとこから見ると、ウチのチームは入れ替え戦に行くチームではないです。その信じている力をすべて出し切れば、結果として選手たちが持っている数字的な目標である5位が見えてくると思っています。

―FWは4年生に主力が多く、今後に向けて底上げが必要な状況だと思いますが、今後を見据えて期待する選手などはいますか
2、3年生で今は試合に出られていませんが、この半年間で伸びてきている選手もいます。そういった選手が来年は秘密兵器にもなると思いますし、1年生も成長してきているので、(現在主力の江口・鈴木・金村)3人の穴は充分埋められると思っています。今年と同じ、またはそれ以上のチームをつくれると思っていますよ。

1447980294488苦しいシーズンとなっている慶應。しかし決して悲観はしていない

 
伸びしろのあるチーム

―1年生について
みんなひたむきに、チームのために貢献するプレーをしてくれています。特に3セット目なんかは、本当に一生懸命にチェッキングラインとして頑張ってくれているので、そういった一つ一つのプレーがチーム全体のムードを盛り上げて、1、2セット目もそれに感化されて頑張っている部分もあると感じているので、チームとしては間違いなく1年生の頑張っている姿を見て、良い方向に向いてきていると思います。それがなかなか結果に結びつかないのが辛いところなんですけど、必ず後半戦に向けて、さらにその先のインカレに向けて、結果につながっていくと信じています。

―山中コーチが加わったことで、チームや選手への影響はありますか
すごくあります。きめ細かく一つ一つのプレー、一人ひとりの選手に対するアドバイス、ゲームプラン。聞いていて本当に(私が)勉強になる部分がたくさんありますし、学生たちもそれを少しずつ吸収していっているので、山中ヘッドコーチの影響というのはかなり出ていますね。それが徐々に、今の彼らのスキルに結びついていってくれると思っています。ただ、ちょっと時間がまだ足りないのかなとは感じます。これで時間が経てば、必ずや上位チームを崩せるだけの実力に結びついてくると思っています。

―目指すチームは
泥臭いホッケーですね。かっこいいホッケーは慶應には無理なので、泥臭くひたむきに走って当たって少ないチャンスを決める。相手の2倍3倍ハードワークをしていった結果として最後、試合に勝つというのが慶応のホッケーだと思っていますし、そういうホッケーをこれから目指します。

―残りの試合に向けて
良い形になってきていると思うので、気持ちを込めて練習をして、今まで溜めてきたパワーを全て出し切って結果を残して、4年生を送り出したい。素晴らしい慶応になったんだなと、来年、再来年につなげられるような、一歩一歩を踏み出せるような結果を残していけるようにしたいです。

☆取材後記☆
普段はカメラマンとしてインタビュー時は写真を撮っていますが、今回、初めてインタビューアーをさせていただきました。質問は他のメンバーに予め用意してもらっていたので、質問して聞くだけではあったのですが、とても緊張しました。それでも結構できたと言いますか、そもそもインタビューに行く決断をできたのは、大西監督とは同じ社会人のアイスホッケーチームで(私はマネージャーです)、もともと知り合いだったという部分が大きいです。失礼ながら今まであまり慶応は見ていなかったのですが、大西監督ともう一人、同じチームの人が今年から慶応のスタッフになっていることもあり、慶応に興味を持ち始めました。今後の慶応の活躍に期待したいと思います。(Chie Yokoyama)

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