(左から)関西大学・佐々木健真、同志社大学・松永強
熱戦が繰り広げられる「関西大学リーグ」。今シーズン1位の関西大学と、3位という成績で終えた同志社大学の主将同士が互いの印象、本音をぶつけ合った。
<関西大学カイザース>
関西では9年連続無敗での優勝を誇る。2013年のインカレで準優勝、2014年は4位、2015年はベスト8。陸トレ、ウエイトトレーニングもしっかり取り入れ、部員35人で関西勢初の日本一を目指す。岡亘監督。創部1886年。

<同志社大学>
関西制覇、インカレベスト4を視野に入れる今シーズン。2013年1回戦敗退、2014―2015年インカレはベスト16。今年はとりわけ陸上トレーニングに力を入れ、主将の松永を筆頭に着実に力をつけている。弓倉正明監督。創部1932年。部員数25人。

現在のチームの状況はいかかですか?
佐々木(関西大学) 夏の全国大会(サマーカップ)を終えてからチームが自主的に練習を行っています。チームの課題として「攻撃力」がまだまだ足りていないとわかりました。その後は攻撃力を中心に練習に取り組んでいます。その甲斐あって現在、チームの力はあがっていると感じています。
松永(同志社大学) 同志社は逆に守備力が課題。夏の全国大会、同志社としてはいい感じで終えて、関西秋リーグを迎えました。1巡目はチームの状況もよかったのですが、2巡目からはチームの雰囲気が悪くなり、流れが掴めないまま終わってしまいました。インカレに向けて切り替えました。
今年のチームの特徴は?
佐々木 仲が良いのがチームの特徴だと思います。特に4年生。もちろんやる時はしっかりやります。
松永 ウチは例年まで、陸トレを重要しせずに各自で自主トレを行っていました。でも今年からチームでトレーニング強化を図っています。結果、例年以上にホッケーに対する意識の高い選手が増えています。
■「システム」の関西大、「攻撃力」の同志社
キャプテンから見てお互いのチームの特徴は?
松永 関大といえば「システム」。これは関東の大学もみんなが思っていることでしょう。セットプレー、キルプレー、フェイスオフからの攻めが全部徹底していて、さすが関大と感じます。相手を翻弄するプレーは本当にやりづらいです。
佐々木 やっぱり、同志社の特徴は「攻撃力」です。フォアチェックもしてくるし全力でやってくるんですよ。しつこくて、しつこくて。攻めをやめることはないですね。(笑)
本当に考えられている攻めをしてくるので、うちのDF陣も苦戦している部分は結構あります。
松永 いやあ~(笑)
佐々木 いやあじゃねえよ!(笑)
今年のチームを一言で。
松永 がんがん走っていくという意味で「走る」にしました。ウチは前年から守備力が弱いというのが課題で、攻撃か守備どちらを向上して活かそうと考えた時、攻撃力を中心にやっていこうということになりました。春からは陸トレもかなりやってきて、その成果も試合で活きていると思っています。
佐々木 「団結」。4回生がまとまっているので、下級生も上級生を問わず何でも言い合える仲です。なので、それがチームの良さでもあります。上からも下からの意見も聞き取れるチームだからこそ、団結ができているチームだし前よりチームがまとまってきています。
関東ではあまり知られていない、関西のアイスホッケーの特徴とは?
松永 「関大一強」じゃないですかね。関大を追う関西学院大、同志社大、立命館大
関大がトップで独走しているので。
関東と関西のアイスホッケーについて、どこに差を感じますか?
佐々木 やっぱりプレースピードやゴールの貪欲さですかね。
松永 あとは個人のスキルだと思います。
佐々木 そうそう。やっぱり関東はスター選手が多く集まっているのでレベルがものすごく高いです。
■意識するのは中央大・明治大
インカレや、夏の大会で関東と対戦されていますが、関東で意識しているチームはどこですか?
佐々木 やはり、明治大と昨年インカレ優勝を果たした中央大は意識しています。そこに勝てれば確実に強いチームだし、最終目標としてはそこに勝つことなのでインカレは絶対に勝ちたいです。
松永 僕らは関東の下位チーム、日体大、慶應大、日大を意識しています。夏の全国大会、インカレでも試合をする機会が多く、いい勝負をしていました。特に去年インカレで日体大と対戦した時、ラスト15秒で点を決められ負けてしまったので。その想いもあり3チームは常に意識しています。
インカレへの意気込みをお願いします。
佐々木 僕らは「日本一」です。
関西勢がまだ獲ったことのない「日本一」を目指してやっていきたいです。僕自身、未だに日本一になった経験がないので、最後はお世話になったすべての方へ感謝の気持ちを込めて有終の美で終わりたいと思います。
松永 僕らは「挑戦」です。
これは今シーズンのスローガンなのですが、インカレは格上チームとの対戦になります。2回戦では前回インカレ王者に輝いた中央大学との対戦になるので、格上の相手に気持ちで負けず、限界まで挑戦して目標である「ベスト4」を獲りたいです。
(写真:西村健汰、取材:小林洋貴、梶木唯菜)
〇プロフィール
佐々木 健真(ささき けんしん)
関西大学人間健康学科4年・DF。大進ジュニア―武修館高校。クレインズの試合を父と観戦しに行ったのがきっかけで小学校2年生からホッケーを始める。趣味は身体を動かす事。
松永強(まつなが つよし)
同志社大学商学部4年生・FW。江戸川アーマーズ―埼玉栄高校。友達に誘われたのがきっかけで小学校3年生からホッケーを始める。趣味は映画鑑賞、Youtuberの動画を見る事。

梶木唯菜

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