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NHLを目指すなら14歳までに海外へ

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National Hockey League略してNHL

それはアイスホッケーに関係したことのある人間ならば、一度は必ず夢見る世界に冠たるトップリーグ。アイスホッケーという世界はNHLを中心に回っていると言っても過言ではない。

ところがそんなNHLで出場経験がある日本人は、現在H.C.栃木日光アイスバックスでGKを務める福藤豊選手ただ1人。以来、一度も日本人がNHLの舞台に上がったことはない。いまだ日本人にとってNHLへの壁はまだまだ高く立ちふさがっている。

多くの日本人アイスホッケー選手が海を渡り、NHLを始めとする北米のプロで活躍するにはどうすればいいのか?ニューヨークを拠点とし、スポーツ留学を手がけるLeadOff Sports Marketingの三原 卓也さんにお話を伺った。

三原 卓也
静岡県浜松市出身。両親の都合で幼少期に住んだアメリカ北東部メイン州でアイスホッケーを始める。帰国後、浜松ではアイスホッケーの環境が乏しかったため、中高時代はカナダへ単身留学。高校卒業後に帰国し、早稲田大学スケート部に入部。4年時には主将を務めた。早稲田大学スケート部入部時のメンバーは日本代表の東北フリーブレイズ田中豪選手など。現在はLeadOff Sports Marketingでスポーツビジネスに携わっている。
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どうやったらNHL選手になれるんでしょうか?

NHL選手になるためには大きく2つの王道パターンがあります。1つはジュニアリーグからドラフトされプロ入りするパターン、そしてもう1つはNCAA(アメリカ大学体育協会)に所属する大学アイスホッケーチームからプロ入りするパターンです。NHLドラフトの内訳を見ると、半分程がカナダのメジャージュニア所属選手で、3割程が米国のジュニアリーグおよびNCAA所属選手となっています。つまり、NHLでプレーする約8割の選手がカナダと米国のジュニアリーグ&NCAAから輩出された選手となります。

スクリーンショット 2017-01-19 22.15.04NHLとマイナーリーグは完全なプロの世界。
1部がNHL、2部がAHL、3部がECHLという位置付けだ。
NCAAもしくはジュニアからドラフトされてもいきなりNHL入りはごく一部。
普通はAHLやECHLで実力をつけてからコールアップされる。

ジュニアリーグというのは16歳〜20歳までが所属するリーグです。気をつけなければならないのは、カナダのメジャージュニアと、一般のジュニアリーグは違うという点です。NHLの若手スーパースターであるConnor McDavid選手など、多くのタレントを輩出するCHL(CHL内に、WHL、QMJHL、OHLの3つのリーグが存在)はメジャージュニアであり、防具の支給だけでなく給料まで出る為、プロ扱いになります。それはいいことかと思いきや、給料をもらった時点でアマチュアリズムを徹底するNCAA(大学)でプレーする資格を永遠に失います。

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一方、アメリカのジュニアリーグで有名なのが、昨シーズン寺尾勇利選手や平野裕志朗選手が所属していたTier1(ジュニア1部リーグ)のUSHL、そして今季、早稲田大学スケート部のハリデー慈英選手や佐藤航平選手が所属しているTier2(ジュニア2部リーグ)のNAHLです。こちらは、生活費、防具などは支給されますが給料は支給されないため、NCAA(大学)でプレーする資格を剥奪されません。

USHL/NAHL所属選手のほとんどは、大学チームからのオファー獲得を目指しており、実際にUSHL選手の95%以上は返済不要の奨学金付きでNCAAに進学しています。圧倒的な実力がある選手はメジャージュニアでプレーしますが、最近ではそれらの選手でも大学ルートを選ぶ選手が多くなってきました。アイスホッケーを「利用」して返済不要の奨学金を得ながら大学の学位を取得でき、引退後の生活にも備えられるからです。

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つまりざっくり言ってしまうと、若くしてNHL入りが有力な選手はカナダのメジャージュニアで給料をもらいつつ実力を上げて、18歳でドラフトされてからのプロ入りを目指す。USHLやNAHL等のジュニアリーグでプレーする選手は、直接NHLにドラフトされればベストだが、そうでなければ大学進学して(学歴もつけて)NCAAを経てのプロ入り目指す、という形になります。ちなみに大学に進学した場合でも、在学中にプロから声がかかりその道に進むことも可能です。大学によっては、プロを引退した後の復学をオプションとして提供してくれる場合もあります。

NCAAに所属する大学は、返済不要の奨学金つきで進学できることが魅力ですが、より良い条件で進学する為には、学業面での努力も欠かせませんし、日本人の場合は大学の授業についていけるだけの英語力も求められます。

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そもそもNCAAやジュニアリーグでプレーするには?

 

NHLに入るためには、NCAAやメジャージュニアでプレーしなければならない。NCAAに入るためにはジュニアリーグでプレーしなければならない。では、その土俵に立つためにはどうすればいいのでしょうか。

北米のスカウティングは14歳〜16歳の段階で本格的に始まっており、早ければこの年齢で大学にコミットしていることもある程です。つまり、16歳の時点でこの世界に入らなければNHLを目指すのは難しくなります。ジュニアリーグでは20歳はオーバーエイジという枠になり、USHLの場合各チーム4人までしか20歳の選手を抱えられません。それに加え外国人枠にも4人の制限がありますから、例えばその年に20歳になる日本人が海を渡った場合、二重に不利なわけです。寺尾勇利選手や平野裕志朗選手はUSHLでも活躍できる程の実力があった為1シーズンUSHLでプレーすることはできましたが、もしもっと早い段階で渡米していれば、違う道が開けていたかもしれません。

ジュニアリーグでプレーするためには遅くとも16歳の時点でスカウトに目をつけられていなければならない。つまり、16歳の時点で既に数年間、北米でプレーしている実績があることが理想的と言えます。

14歳~16歳での留学が理想的

ジュニア→NCAA→プロの道を本気で目指すのであれば、中学3年生の秋、もしくは遅くとも高校1年生の秋の段階で北米の学校に留学し、現地でプレーしているのが必須です。要は14歳〜16歳の間に留学を実現させることが理想的です。これはアイスホッケーのスカウティングの観点からもそうですが、英語力を身につける意味でも重要な時期です。

アイスホッケー留学には大きく分けて、

  1. 文武両道を重視したプレップスクールへの留学
  2. アイスホッケーアカデミーへの留学

と2つの選択肢があります。

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プレップスクールとは、大学進学の為の教育を重視した寮制の私立高校を指し、アメリカ北東部に複数存在しています。アイスホッケー選手以外の生徒も含め様々な国からの留学生を受け入れており、子供たちはいろんな文化に触れ合いながら共同生活を送ることで国際的感覚を身に付けます。

教育も徹底しており、毎晩夕食後に行われるスタディーホール(2時間の自習時間)や、留学生向けのESLプログラム(英語が母国語では無い生徒の為の英語教育)も充実しています。シーズン中はアイスホッケーの練習は毎日行われますが、季節に合わせて違うスポーツにも取り組みます。

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アイスホッケーアカデミーは同じく寮制の高校になりますが、その多くがカナダにあり、アイスホッケー選手のみを抱えて運営しています。プレップスクールの比較的短いシーズン(10月〜2月)に対して、アカデミーのシーズンは入学直後の9月から3月までとなります。

学びの環境という観点ではプレップスクールには劣りますが、ESLを提供している学校がほとんどです。学費がプレップスクールに比べて安く、奨学金の交渉がしやすいというメリットもあります。ちなみに私(三原)は高校時代にカナダのバンフという街にあるバンフ・ホッケー・アカデミー(BHA)に留学していました。

英語力や学業面のより充実したサポートを受けたいのであれば、プレップスクールがオススメです。学校によってはプレップスクール型でもホッケーにかなりの力を入れているところもあります。まさに「文武両道」の環境で、一流の選手を目指すだけでなく、大学進学に備え、将来的に一流の社会人を目指せるのがプレップスクールのいいところです。

よりコストを抑えてアイスホッケー重視ということであれば、アイスホッケーアカデミーがいいでしょう。どちらの道もそれぞれ魅力がありますし、学校によって特色もありますので、留学を検討の際には事前に複数の学校見学をされることを推奨しています。

海外留学にはどうしても費用がかかってしまいます。決して安くない金額ですが、中・高からの留学に関しても(家庭の経済状況に応じて)多少なり奨学金が出る場合もありますし、大学に関しても、学業をしっかりとこなし優秀なアイスホッケー選手としてスカウトされれば、奨学金付きで進学することも夢ではありません。

より安い金額でホームステイを通してのアイスホッケー留学の話も聞きますが、英語のサポートが不十分であったり、学業で取り残されたてしまったりということもよくあるそうです。生活面でも、寮生活でなくホームステイとなる場合、毎日練習の送り迎えや食事の提供もホストファミリー頼りになる為、双方に負担がかかり、トラブルとなるケースもあります。弊社ではそういった観点からも、寮制の学校をお勧めしており、私たちがしっかりと足を運んで、関係を築いてきた学校のみを紹介しています。将来のことや、お子様にとっての最善の環境を考えますと、そこはお金に替えられないのではないかと思います。

今後もより多くの子供達が海を渡り、より高いレベルでのアイスホッケーに挑戦してくれることを願っています。弊社としては、最新の正しい北米アイスホッケーの情報と、各ご家庭の要望に合わせてより多くのオプションをご提供できるように、今後も頑張りたいと思います。

【アイスホッケー留学/海外挑戦に関するご相談・ご意見は、tmihara@leadoffsportsmarketing.com までお気軽にお問い合わせ下さい。】

もしくは、以下フォームから

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小林 泰

小林 泰

東京大学運動会スケート部アイスホッケー部門2015年度副将 アイスホッケーは5年目。筋トレは週4だが、最近氷に乗るのは月1回程度
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